副業・兼業とは
副業・兼業とは、本業とは別に、他の仕事(雇用されて働く、事業を営む、業務を受託するなど)も行う働き方です。 複業と呼ぶこともあります。
「副業」は本業を補う位置づけ、「兼業」は複数の仕事を並行する位置づけで使われることが多いものの、厳密な使い分けはありません。新規事業では、社内の人が社外で経験を積む、社外の専門家に副業として手伝ってもらうなど、双方向の場面があります。
仕組み・ポイント
受け入れる側も送り出す側も、決めておく項目が共通しています。
- 契約の形態:雇用か、業務委託かによって、指示の出し方や責任の範囲が変わります。
- 時間と稼働:本業と副業の時間の配分、連絡の取れる時間帯を決めます。
- 秘密情報の扱い:本業・副業のそれぞれで知った情報の取り扱いを取り決めます。
- 競業との関係:本業と競合する仕事に関わる場合のルールを確認します。
- 成果物の扱い:副業で作られた成果物の権利が誰に属するかを明確にします。
進め方の手順
- 本業・副業それぞれの規程や契約の制限を確認する。
- 契約の形態、稼働、報酬の考え方、連絡方法を決める。
- 秘密情報と成果物の権利の扱いを書面にする。
- 開始後は、稼働と負荷を定期的に確認する。
判断の目安
副業を受け入れるかどうかは、「依頼する業務が、時間の制約のある人でも成果を出せる性質か」で判断します。常時の対応が必要な業務や、他の業務と密接に連動する業務は向きません。成果物を明確に定義できる業務のほうが、副業人材に向いています。
確認したい質問
- 本業の規程で、副業が認められているか確認したか。
- 契約の形と実際の依頼の仕方が、一致しているか。
- 秘密情報と成果物の権利の扱いを、書面で決めたか。
- 稼働が過度に重ならないよう、連絡の時間帯を決めているか。
実務での使い方・具体例
架空の例として、新規事業のデザインを、他社に勤める専門家に副業として依頼するとします。業務委託の形で、成果物の範囲、報酬の考え方、連絡できる時間、秘密保持、成果物の権利の扱いを契約書に定めます。依頼する側は、本人の本業との関係(競合でないか、所属先の許可があるか)を確認します。
副業人材と長く協力するには、関係の設計も重要です。依頼の背景を丁寧に共有し、フィードバックを返し、必要に応じて役割を広げることで、お互いの信頼が深まります。単なる作業の依頼にとどまらず、事業の目的を共有してください。
副業人材に依頼する場合は、最初に小さな業務から始め、相性や進め方を確かめてから範囲を広げると安心です。お互いの期待を確認する機会を、早い段階で設けてください。
よくある誤解と注意点
- 本業の就業規則で副業が制限されていることがあります。事前に確認が必要です。
- 副業の人材には指揮命令を細かく出せない場合があります。契約の形と実態を一致させます。
- 労働時間の管理や健康面の配慮が必要になる場合があります。
- 成果物の権利や秘密情報を取り決めないと、後でトラブルになります。
なお、制度や基準は変わるため、最新情報は公的機関・専門家で確認してください。ここでの説明は一般的な考え方であり、個別の事案についての助言ではありません。
関連用語
- 労働時間の通算:複数の勤務先での労働時間の扱いに関する論点です。
- 業務委託契約:副業人材に依頼する際によく使われる契約です。
- 競業避止義務:競合する仕事を制限する義務に関わる考え方です。
- 秘密情報の定義:副業でも守るべき秘密情報の範囲を決めるときの基本です。
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執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.04