公開会社・非公開会社とは
公開会社とは、会社法上、発行する株式の全部または一部について、定款で譲渡の制限を設けていない会社のことです。非公開会社とは、発行する全部の株式について、譲渡に会社の承認が必要などの制限を設けている会社を指します。
名前から、上場している会社が公開会社だと誤解されがちですが、会社法上の区分は、株式の譲渡の制限の有無に基づくもので、上場の有無とは別の概念です。未上場でも、公開会社に当たる会社があります。
仕組み・ポイント
区分の考え方を整理します。
- 公開会社:株式の譲渡に制限がない株式を、一部でも発行している会社。
- 非公開会社:すべての株式に譲渡制限がある会社。
- 上場との違い:上場の有無と、会社法上の区分は別。
- 機関設計への影響:区分によって、置くべき機関などが異なる場合がある。
- 手続きの違い:株式の発行の手続きに、違いが出る場合がある。
区分を正しく理解しておくことは、資金調達の際の、手続きの見通しを立てるうえで役立ちます。同じ株式の発行でも、区分によって、必要な決議の種類や、手続きの流れが変わる場合があるためです。
将来、上場を目指すかどうかも、区分の検討に影響します。
区分は、会社の運営の細かな部分にも影響します。たとえば、株主総会の招集の方法や、機関の設計に関する決まりが、区分によって異なる場合があります。日常の運営で使う手続きの前提になるため、一度は整理しておくと便利です。
資料の中で「公開」という言葉が出てきたときは、上場の意味なのか、会社法上の区分の意味なのかを、文脈から確認します。
実務での使い方・具体例
架空の例として、新規事業の会社が、自社が公開会社か非公開会社かを、確認する場面を考えます。担当者は、定款の株式の譲渡の制限に関する定めを確認し、会社法上の区分を専門家とともに整理します。
区分によって、株式の発行や、機関設計の手続きが変わるため、資金調達の準備の前に、把握しておくことが重要です。
将来の上場を視野に入れる場合は、区分の変更が必要になる場合もあるため、事前に確認します。
たとえば、投資家から「御社は公開会社ですか」と聞かれたとき、上場しているかと聞かれたのか、会社法上の区分を聞かれたのかを、まず確認します。誤解したまま答えると、後の手続きの前提がずれてしまうためです。
進め方の例
- 定款の、株式の譲渡の制限に関する定めを確認する。
- 自社が会社法上のどの区分に当たるか、専門家と整理する。
- 区分に応じた、株式の発行や機関設計の手続きを確認する。
- 将来の上場を視野に入れる場合の、区分の変更の要否を確認する。
よくある誤解と注意点
- 公開会社は、上場している会社、という意味ではありません。
- 区分の違いで、株式の発行の手続きが異なることがあります。
- 会社の区分は、定款の定めによって決まります。
- 具体的な適用は、専門家に確認して判断します。
- 将来、上場を目指す場合は、区分や機関の設計を見直す必要が出てきます。早い段階から、上場の準備に必要な体制を調べておくと、後の変更が円滑になります。
- 会社の区分は、自社の判断だけでなく、定款の記載や登記の内容から確認できます。迷う場合は、登記の内容も併せて確認します。
制度や基準は変わるため、最新情報は公的機関・専門家で確認してください。
関連用語
- 譲渡制限株式:区分の基準となる譲渡制限
- 定款:区分を定める文書
- IPO(新規株式公開):上場の考え方
- 取締役会設置会社:機関設計に関わる会社の仕組み
Otsumuに相談できること
自社の会社法上の区分を確認する場面では、定款の定めを出発点にして、必要な手続きを整理することが重要です。詳しくは事業戦略・調査の支援をご覧ください。状況の整理から始めたい場合は、30分の無料相談をご利用ください。
執筆:Otsumu株式会社 / 編集日 2026.10.04